一乗谷朝倉氏が栄華を誇っていた時代、都から一乗谷に向う街道(朝倉街道)が整備されていました。
古書には「此頃の大手なる由」と書かれ、東大味の初坂(はっさか、はっつぁか)から入る道は大手道として、一乗谷城下町に向う正面(表)の道となっていました。
(参考)
『越藩拾遺録』(寛保年間1741〜44年)の記録
「東ハ丸岡ヨリ鳴鹿ヘ至リ此川ヲ越ヘ松岡ヘ出、下吉野ヲ経テ小幡坂ヲ越ヘ、阿波カ原ヨリ成願寺渡村ニテ川ヲ越ヘ東郷ヘ出、榎木坂ヲ越へ粟田部・五箇ヘカカリ牧谷坂ヲ越ヘテ新河原ノ渡シヨリ鯖波ヘ出ル。榎木坂此方ニテ東ノ方ノ鹿俣坂ヲ越ヘテ一乗へ出ル道、此頃ノ大手ナル由」
朝倉街道は、鯖波より榎坂を越えて東大味の村内に入り、やがて山道となり初坂を越えて一乗谷に至ります。
写真は、現在確認され、整備されている古道(朝倉街道)の入口です。
また、東大味の朝倉街道には、初坂まで登る途中に石畳の部分が一部残されています。
平成22年7月(2010)には福井市の教育事業「福井学」の一環で朝倉街道(大手道)の案内看板が設置されました。
この看板を起点に朝倉街道を散策して、戦国時代に思いをはせてみてはいかがでしょうか。
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